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「技能実習」から「特定技能」への変更申請について

ビザ(在留資格)申請サポート 

在留資格に「技能実習」と「特定技能」があります。

どちらも名称に「技能」が入っているため、混同しやすいですが、設立の趣旨や制度の内容は異なっており、また受け入れることができる企業・団体も異なります。

ただ、全く別の在留資格かと言うとそうではなく、「技能実習」から「特定技能」へ移行することも場合によっては可能です。(「技能実習」からその他の在留資格、例えば「技術・人文知識・国際業務」への移行は、原則することはできません。)

「技能実習」から「特定技能」への移行が認められているのは、以下の12業種に限定されています。

【移行できる業種】

  1. 介護
  2. ビルクリーニング業
  3. 素形材産業・産業機械製造業・電気電子情報関連産業
  4. 建設業
  5. 造船・舶用業
  6. 自動車整備業
  7. 航空業
  8. 宿泊業
  9. 農業
  10. 漁業
  11. 飲食料品製造業
  12. 外食業

 

移行するための許可要件(外国人)

「技能実習」から「特定技能」へ移行するためには、以下の要件をクリアする必要があります。

【外国人側の要件】

  1. 健康であること。
  2. 技能実習2号を良好に修了している。
  3. 日本語能力試験と業種別の技能試験に合格している。
  4. 本国における遵守すべき手続きを行っている。

 

「健康であること」について

健康診断個人票、受診者の申告書などで申請人の健康状態が良好であることが確認されます。
 

「技能実習2号を良好に修了している」とは?

技能実習を2年10月以上修了し、あわせて次のいずれかに該当している場合をいいます。

  1. 技能検定3級(または、これに相当する技能実習評価試験)に合格している。
  2. (上記に合格していない場合)技能実習を良好に修了したと認められる評価調書がある。
  • 実習実施者から評価調書の提出を受けとることができない場合などは、理由書および評価調書に代わる文書を提出することで代替できる場合があります。
  • 技能実習(2号・3号)活動中の者が実習計画を中断して、特定技能の在留資格へ変更を行うことは認められません。

 

「日本語能力試験と業種別の技能試験に合格している」について

こちら要件は技能実習2号の良好修了者である場合は免除されます。(介護分野の介護日本語試験は除く。)
もしくは特定技能1号の業務と技能実習2号の職種・作業内容に関連性がある場合にも免除されます。

仮に、技能実習時と異なる業務を行う場合でも、技能実習2号を良好に修了している場合は日本語試験のみ免除されます。
 

「本国における遵守すべき手続きを行っている」とは?

日本と相手国との間で、手続き(本国機関への事前の申請・登録)が定められている場合には、その手続きが入管への在留資格変更申請前に済まされていることが必要となります。
ベトナム、タイ、カンボジアが対象

 

移行するための許可要件(雇用する会社)

【会社側の要件】

  1. 外国人と結ぶ雇用契約が適切
  2. 機関自体が適切
  3. 外国人を支援する計画や体制が適切である

 

「外国人と結ぶ雇用契約が適切」とは?

日本人を雇用するのと同様に労働関係法令に適合した雇用契約を結んでいることが求められます。
更に賃金についても外国人であるという理由で、同等の業務に従事する日本人労働者との差をつけれることは認められず、同等以上の賃金を支払う必要があります。

また、分野ごとに固有の基準が設定されていることがあります(建設業における月給制など)、これについても遵守したものでなければなりません。

 

「機関自体が適切」とは?

雇用する企業・団体の法令遵守状況が確認されます。
労働法令はもちろんですが、外国人を雇用している会社であれば入管法の遵守状況が確認されます。

また、関係法令違反による刑罰を受けたことがあるなど、欠格事由に該当する場合は許可が下りることはありません。

更に雇用契約の継続が見込めることが求められるため事業の安定性が審査の対象になります。

協議会に事前加入が必要な分野(建設業など)においては、事前加入をする必要があります。

 

「外国人を支援する計画や体制が適切である」とは?

事前ガイダンス、出国の際の送迎、生活オリエンテーション、相談や苦情への対応、定期的な面談の実施など計画書の策定が必要で、計画に沿って実施する必要があります。

 

移行の注意点

分野によっては上乗せ基準がある

分野によっては、上乗せ基準が設けられている場合があります。

例えば、建設業は報酬などを記載した「建設特定技能受入計画」について、国交省の認定を受けること、特定技能外国人を建設キャリアアップシステムに登録すること、外国人の受入れに関する建設業者団体に所属することなどが必要となります。

新規申請、受入報告、変更申請などはオンラインで行う必要があり、出入在留管理庁と国交省の両方に申請や届出を行うことになりますので手間と費用がかかります。

 

国によっては事前手続きが必要

特定技能は現在15か国と二国間協力覚書を締結しており、本国や在日大使館で許可や手続きが必要な場合があります。

例えばベトナム人は在日ベトナム大使館で「推薦者表」の発行を受ける必要があり、事前にベトナム大使館に対し申請する必要があります。

(ご参照:出入国在留管理庁|二国間協定での本国において必要な手続

 

移行の流れ

企業が在留資格「技能実習2号」を持つ外国人を雇用し、在留資格「特定技能」へ移行させるときの手続きは以下のような流れになります。

STEP1

契約

外国人と雇用契約を締結する。

STEP2

支援計画を立てる

1号特定技能外国人支援計画を策定、もしくは登録支援機関と委託契約を締結する。

STEP3

事前ガイダンスの実施

受入機関(もしくは登録支援機関)が事前ガイダンスを実施する。

STEP4

健康診断

外国人が健康診断を受診する。

STEP5

事前申請

分野ごとの上乗せ基準、国ごとの手続きがあれば事前に申請する。

STEP6

申請

在留資格変更許可申請を出入国在留管理庁に申請する。

 

申請時の必要書類

在留資格「技能実習」から在留資格「特定技能」へ変更申請する場合の提出書類は、以下の①から④までの4種類を組み合わせたものになります。

③は、受入機関の規模などにより必要となる書類が異なります。
また、④は、分野により必要となる書類が異なります。

 

①表紙
  1. 「特定技能1号」に係る提出書類一覧表<表紙>

 

②申請人に関する必要書類
  1. 特定技能外国人の在留諸申請に係る提出書類一覧表
  2. 在留資格変更許可申請書
  3. 特定技能外国人の報酬に関する説明書
  4. 特定技能雇用契約書の写し
  5. 雇用条件書の写し
  6. 賃金の支払
  7. 雇用の経緯に係る説明書
  8. 徴収費用の説明書
  9. 健康診断個人票
  10. 受信者の報告書
  11. 申請人の住民税の納税証明書(全ての納期が経過している直近1年度が必要)
  12. 申請人の給与所得の源泉徴収票の写し
  13. 申請人の国民健康保険被保険者証の写し(保険者番号、被保険者番号はマスキングのこと)
  14. 申請人の国民健康保険料(税)納付証明書(直近1年分|保険者番号、被保険者番号はマスキングのこと)
  15. 以下のいずれかの書類
  16. ・申請人の国民年金保険料領収証書の写し(申請日の属する月の前々月までの24ヶ月分|基礎年金番号はマスキングのこと)
    ・申請人の被保険者記録照会(基礎年金番号はマスキングのこと)

  17. 公的義務履行に関する誓約書
  18. 1号特定技能外国人支援計画書
  19. 登録支援機関との支援委託契約に関する説明書
  20. 二国間取決において定められた遵守すべき手続に係る書類(カンボジア、タイ、ベトナムなど)

 

③所属機関に関する必要書類(源泉徴収額が1,000万円以上ある団体等は緩和措置あり)
  1. 特定技能所属機関概要書
  2. 登録事項証明書
  3. 業務執行に関与する役員の住民票の写し(本籍の記載があるもの)
  4. 特定技能所属機関の役員に関する誓約書(特定技能外国人の受入れに関する業務執行に関与しない役員がいる場合のみ)
  5. 以下のいずれかの書類
  6. ・労働保険料等納付証明書(未納なし証明|初めて受入れる場合)
    ・労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書(事業主控)の写し及び申告書に対応する領収証書の写し(直近2年分|受入中で労働保険事務組合に事務委託していない場合)
    ・労働保険事務組合が発行した直近2年分の労働保険料等納付通知書の写し及び通知に対応する領収証書の写し(直近2年分|受入中で労働保険事務組合に事務委託している場合)

  7. 社会保険料納入状況回答票または健康保険・厚生年金保険料領収書の写し(申請日の属する月の前々月までの24ヶ月分)
  8. 税務署発行の納税証明書(その3)
  9. 以下のいずれかの書類
  10. ・法人住民税の市町村発行の納税証明書(直近1年分|はじめて受入れの場合)
    ・法人住民税の市町村発行の納税証明書(直近2年分|受入れ中の場合

  11. 公的義務履行に関する説明書

 

④分野に関する必要書類

分野ごとに必要書類が異なります。
例として、建設分野での必要書類は以下のとおりです。

  1. 以下のいずれかの書類(技能実習2号良好修了者の場合)
  2. ・技能検定3級の実技試験の合格証明書の写し
    ・技能実習評価試験(専門級)の実技試験の合格証明書の写し
    ・技能実習生に関する評価調書

  3. 以下のいずれかの書類(上記以外の場合)
  4. ・希望する業務区分に応じた建設分野特定技能1号評価試験の合格証明書の写し、または希望する業務区分に応じた技能検定3級の合格証明書の写し
    ・日本語能力検定(N4以上)の合格証明書の写し、または国際交流基金日本語基礎テストの合格証明書(判定結果通知書)の写し

  5. 建設特定技能受入計画の認定書の写し
  6. 建設分野における特定外国人の受入に関する誓約書

 

みなとまち行政書士事務所のビザ取得サポートサービス

みなとまち行政書士事務所は、コンサルティングから書類作成はもちろん、入国管理局への申請までサポートさせていただきます。

サービス内容
  1. ビザ(在留資格)取得に関するコンサルティング
  2. 入国管理局へ提出する書類の収集
  3. 入国管理局へ提出する書類の作成
  4. 入国管理局へ申請
  5. 結果受領に至るまでのサポート
費用

>>費用についてはこちらをご覧ください。

 

サポートの流れ

  • 1.お問い合わせ

    電話(06-4305-7395)や、お問合せフォーム(こちら)からお問い合わせください。
    些細なことでもお気軽にお尋ねください。
    ビザ取得の可能性が極端に低い場合などは理由をご説明します。

  • 2.面接 / 見積

    ご依頼を検討いただける場合、資料などを拝見し、更に細かくお話をお聞きさせていただくべく面談をさせていただきます。
    また、費用やサポート内容についてもご説明させていただきます。

  • 3.ご依頼の確定

    サポート内容や費用等の条件にご納得いただければ、ご依頼を確定することを申し付けください。
    着手金をお支払いいただきまして、正式なご依頼とさせていただきます。

  • 4.書類の収集・作成

    メール等でヒアリングをさせていただきながら、当事務所が作成または取得できる書類は代行して手配いたします。
    お客様で準備、作成していただく必要がある書類はご協力をしていただきます。

  • 5.申請

    入国管理局へ申請します。申請後は速やかに申請日と受理番号をお知らせします。
    後日、入国管理局から追加資料や事情説明などが求められる場合がありますが、その際はご連絡の上で速やかに対応します。
    審査の進捗状況なども適宜確認、ご報告いたします。

  • 6.残金のご入金

    申請のタイミングで残りの費用をお支払いいただきます。

  • 6.許可・不許可の連絡

    入国管理局から許可通知が届き次第、ご連絡いたします。
    同時にビザ受領に必要な証印手続きの準備を行い入国管理局に出頭します。
    ビザの受領が終わり次第お客様にお渡しします。

この記事を書いた人

大阪の行政書士 可児和武の画像
みなとまち行政書士事務所の可児(かに)と申します。

最近、観葉植物の沼にはまりつつあります。
衝動買いで1つ購入してからどんどん数が増え続けています。寒くなったら一気に枯れてしまったということがないよう世話をしていきたいと思います。