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定款(ていかん)とは

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会社を設立する場合に避けて通ることのできない事項に「定款(ていかん)の作成」があります。
 
こちらの記事では、定款のアウトラインについて見ていきたいと思います。

 

定款(ていかん)とは

まず簡単に、「定款とは文書のこと」です。

では、どのような文書なのか?
 
定款とは「会社設立時に発起人全員の同意で作成され、会社の基本情報や運営のルールを記載した、いわば『会社の憲法』とも呼べる文書」のことです。

定款は、会社設立には必須の書類であり、会社の名前(商号)、事業内容、所在地などの基本情報に加え、会社の運営方針や各種規定を記載します。

平成14年以前は紙で作成していましたが、現在は電子定款(PDF形式)で作成されることも多くなりました。
 

定款の保存期間

定款の原本は、会社が1部保管し、もう1部は公証役場に保管されます。

公証役場で認証された定款は、認証から20年間保存されます。

会社側は、会社が存続する限り適切に保管しておくべきものです。

 

定款はどのような場面で必要になるのか

法人設立の際に法人設立届出書とともに定款の提出が求められます。

つまり、株式会社などの法人を設立する前に定款を作成しておく必要があるということです。
 
また法人を設立した後は、金融機関での法人口座の開設する時、助成金を申請する時、または行政機関への許認可申請する時などに定款の提出が求められます。

 

定款の記載内容

定款については会社法(第26条~31条)に定められており、定款に記載する事項として「絶対的記載事項」「相対的記載事項」「任意的記載事項」の3つの項目に分けられています。。

 

絶対的記載事項(第27条)

定款に必ず記載しなければならない項目で、一つでも欠けると定款自体が無効となります。

具体的な項目は以下の通りです。

  1. 事業の目的(会社が行う事業内容)
  2. 商号(会社の名称)
  3. 本社所在地(会社の住所)
  4. 資本金額(会社設立時の出資総額)
  5. 発起人の氏名と住所(会社設立に関わる発起人全員の情報)

 

相対的記載事項(第28条)

記載しなくても法的に問題はありませんが、定款に記載されていないとその事項の効力が認められない項目です。

  1. 金銭以外の財産を出資する者の氏名又は名称、当該財産及びその価額並びにその者に対して割り当てる設立時発行株式の数(設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合にあっては、設立時発行株式の種類及び種類ごとの数。
  2. 株式会社の成立後に譲り受けることを約した財産及びその価額並びにその譲渡人の氏名又は名称
  3. 株式会社の成立により発起人が受ける報酬その他の特別の利益及びその発起人の氏名又は名称
  4. 株式会社の負担する設立に関する費用(定款の認証の手数料その他株式会社に損害を与えるおそれがないものとして法務省令で定めるものを除く。)

 

任意的記載事項(第29条)

絶対的・相対的記載事項に該当せず、法的に問題がない内容を記載する項目です。

(例:「株主総会の開催規定」や「役員報酬に関する事項」など。)
 

定款の認証

株式会社や一般社団法人、一般財団法人の場合、定款の内容を公証役場で認証してもらう必要があります。

これにより、定款の正当性が公的に証明され、紛失や改ざんのリスクを軽減できます。

一方、合同会社や合名会社などの持分会社では、定款の認証手続きは不要です。

 

定款の認証手続き

定款の認証は、本店所在地と同じ都道府県にある公証役場で行います。

認証に必要な書類は以下の通りです。

  1. 定款3通
  2. 発起人全員の印鑑証明書
  3. 発起人全員の実印
  4. 実質的支配者となるべき者の申告書

 

定款の認証にかかる費用

定款の認証には以下の費用がかかります。

  1. 認証手数料:30,000円〜50,000円(資本金の金額により変動)
  2. 設立登記申請用の謄本手数料:2,000円程度
  3. 収入印紙代:40,000円(電子定款の場合は不要|社団法人の場合は不要)

 

定款の変更

会社設立後、定款の内容を変更する場合は、「株主総会の特別決議」が必要となります。

登記申請が必要な場合は、法務局への申請手続きと登録免許税(25,000円程度)がかかります。

 

電子定款のメリット

電子定款では、収入印紙代(¥40,000)が不要となり、費用を抑えることができます。

電子定款を作成するための機器(ソフト、ICカードリーダーなど)は必要となりますが、行政書士などの専門家に依頼する場合はこれらは不要となります。

(電子定款についてはコチラをご覧ください。)

 

まとめ

定款は、会社の基本情報や規則が記載された「会社のルールブック」であり、会社設立において欠かせない書類です。

特に株式会社の場合は、公証役場での認証手続きが必要となります。定款の記載内容や手続き方法を事前に確認し、スムーズな会社設立を目指しましょう。
 

みなとまち行政書士事務所の定款認証サポートサービス

みなとまち行政書士事務所は、定款の作成、公証役場での認証、受取りまでサポートさせていただきます。

サービス内容
  1. 定款作成に係るご相談への対応
  2. 公証役場との打ち合わせ
  3. 電子定款認証
  4. 電子定款の受領
  5. 依頼者へ送付
料金

サポート内容 費用
定款認証サービス 事務所報酬(当事務所) 40,000円
定款認証手数料(公証役場) 30,000円~50,000円
(資本金の金額に応じて変動)
設立登記申請用の謄本手数料(公証役場) 2,000円程度
(公証役場がウェブ会議による認証に対応していない場合) (大阪府以外の都道府県の公証役場)別途見積り

 
※表示金額は消費税及び地方消費税を含んでおりません。
※送付が必要な場合、送料は別途請求させていただきます。

 

サポートの流れ

  • 1.お問い合わせ

    電話(06-4305-7395)や、お問合せフォーム(こちら)からお問い合わせください。
    些細なことでもお気軽にお尋ねください。

  • 2.見積

    見積書を提示させていただきます。

  • 3.ご依頼の確定

    ご依頼いただく場合、料金の前払いをお願いしております。
    料金のお支払いをもって、正式なご依頼とさせていただきます。

  • 4.書類の収集

    メール等でヒアリングをさせていただき、定款の原案を作成いたします。。

  • 5.公証人との打ち合わせ

    公証人と定款の原案について打ち合わせを行います。修正箇所などがある場合、依頼者様との打ち合わせの後修正を加えます。

  • 6.電子定款の認証

    インターネットを介して公証人による電子定款の認証を受けます。

  • 7.発送

    受領した定款をお客様宛に発送いたします。

この記事を書いた人

大阪の行政書士 可児和武の画像
みなとまち行政書士事務所の可児(かに)と申します。

週に3回程度、スポーツクラブに行っております。主にウェイトトレーニングをしているのですが、扱う重量が年々下がってきております。こんなところにも老いを感じる今日この頃であります。